貿易実務の仕事を紹介するシリーズ、最後となります。
必要な資格やスキルについて、今日はまとめます。

資格は必要ですか?
貿易事務をするのに、必要な資格はありません。
乙仲業者さんでは、手当がつく、みんなとっているから…なのでしょうか通関士を受験される方が多いように思います。
英語についても、「英語スキル」編で書いた通り高いレベルは求められていません。
日々の業務をこなしながら、貿易事務入門書などで用語の意味を理解したりでよいのではないでしょうか。
通関士試験に没頭するよりも、
英語、パソコン、社会人としてのマナーなんかをバランスよく身につけていけば充分だと思います。
通関士
貿易系唯一の国家試験である通関士。
貿易事務職をするということに限って言えば、まったく必要ないと思います。
この点については、通関士まとめ記事に思いをぶつけてますので、そちらをご参照ください。
会社側が求めてなければ、わたくしは取らなくてもよい資格であると思います。
通関に近いポジションであれば、得られることは多いと思います。
自分に必要かどうかは業務によって異なると思うので、じっくり判断されてからのチャレンジをしたほうがベストです。
私は2度受験して2度も不合格でしたが、
ほんの少しとはいえ関税の知識を得られたことはよかったなぁと感じています。
貿易実務検定
通関士を受験する前にチャレンジされる方が多い印象です。
また通関士合格後にその知識をしかして、さっさとB級合格をされる方も多いかと…。
業務をこなすという点では必須ではないです。
業務内容の意味を理解するには利用できる資格だと思います。
年に3回は試験があること、短時間で合格できるので
お時間ある人はまぁ、受験しても損はないかな~というところです。
ですが給料アップや転職には使えません。
業務内容の理解としての利用には便利、というくらいの思いで受験したほうがいいです。
語学
英語についてはすでに記事にしたので、こちらをご参考になさってください。
英文メールのやりとりが多いので、早急に伸ばすべきスキルと聞かれたらライティングです。
英語以外にも、中国語ができると派遣社員の方でもかなりの時給アップが期待できます。
私の就業先に中国人のスタッフさんがいるのですが、運よく?時給を教えてもらい驚いた経験があります。
私の+500円近い時給を言われました(涙)
ニュースはチェック
社会人であれば当たり前なことですが、ニュースは見たほうがいいです。
英語で読む必要はありません、日本の普通の新聞やニュース番組大丈夫です。
天気のチェックは必須です。
台風や降雪により飛行機、船のスケジュールに影響があるのか?は業務の優先順位の判断に必要なことです。
地震や火山噴火等のチェックもお忘れなく。
以前、イタリアでの火山噴火の影響で飛行機がヨーロッパ方面で乱れたことがありました。
地震などの影響により空港が閉鎖なんてこともあります。
そういった世界で何が起きているのかは知っておいたほうが業務しやすくなります。
港湾関係のストは要チェック!です。
日本での港湾関係者によるストライキの情報は確認したほうがいいです。
米国での港湾ストライキは非常に致命傷となることがあります。
飛行機をチャーターしないといけない事象が過去にありました。
米国に到着したのに、船から荷下ろしできない…なんてこともありました。
インドでも同じようなことありました…。
世界の事件が意外と自分が扱った貨物とつながっていることがあります。
こういった情報を得ていることで先回りして対処できるので
新聞、ニュース番組はちら~っとで大丈夫なので目を通したほうがいいです。
パソコンのスキル
パソコンの資格はまったく必要ありません。
ブランドダッチができて、エクセルが使えればよいです。
エクセルのスキルでは、四則演算は必須。
関数を使いこなす必要はありませんが、VLOOKぐらいは使えたほうが効率よく仕事ができます。
エクセルの本で言えば中級程度を理解できていればよいと思います。
私はこちらの本で、理解があいまいなところを補強しました。
よくわかるMicrosoft Excel 2010応用 | |
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